明日は、いよいよ、今年2018年最初の能のシテを勤めさせて頂きます!
22年振りの、秘曲「乱(みだれ)」。
他流では「猩々乱」と呼ばれることが多いですが、我が金春流では、「乱」と呼びます。
ちょっとマニアな見どころですが、22年前は、笛の流派・一噌流という流派で舞いました。うちでは、一噌流で舞われる方が多いように思います。(関東での話ですが)
能の笛方には、三流あり、そのひとつ、森田流の寺井宏明さんの笛で、明日は舞います。
笛が違うと、舞もまた変わります。
今回は、折角なので、22年前とは違う笛の流派でチャレンジ!
森田流バージョンでは、一噌流バージョンには無い型が幾つか出てきます。
そして、森田流の方が、ややこしいというか、難しいように感じました。
乱れ足
刻み脚
蹴脚
高脚
猿足
千鳥足
髪洗い
流れ足
これだけの特殊な足遣いが出てくるのが、この「乱」の特徴です。
今回は、師匠富山先生や79世金春信高先生からかつて教えて頂いたことを再度ゼロから見直して、稽古し直しました。
森田流の乱の型は、80世金春安明先生よりご伝授頂き、先日申し合わせ(唯一の通しリハーサル)を行いご覧頂き、ご注意と一応のお墨付きを頂きました。
能という芸術は不思議です。
「乱」を稽古していると、22年前、大学4年生だった私に、手取り足取り教えて下さった金春信高先生の教えが、蘇ってきます。
師匠が居なくなっても、『型』をきちんと踏襲すれば、自ずとその『心』も、いつかは分かる時が来る。
そんなことを実感します。
22年前は、兎に角、無我夢中でした。
その『初心』は忘れずに、明日は、今の自分として、表現したいと思います。
そして、新年早々の公演です。
ご覧頂く皆様にも、寿福が届きますように。
この22年で、猩々のように酒に吞まれて千鳥足泥酔、、(笑)も、色々ありましたので(笑)、そんな実体験も踏まえて(笑)、とにかく愉しく勤めさせて頂きます!
お席はかなり埋まってきていますが、まだ当日券もあるようです。
新春の久良岐能舞台にて、幸せのパワーを浴びにいらして下さい!
お待ちしております!!