本日10/26木曜、こちらの現地バンクーバー時間20:00より、
新作オペラ
「Kayoikomachi ~komachi visited~」
いよいよ、開演します。
今回のオペラと能の融合は、実は想像以上に大変な作業でした、、、
しかしながら、お互いがお互いを尊敬し合う心が、根底にあります。
能楽師はオペラをリスペクトし、彼らは能をリスペクトしてくれました。
オペラのアーティスト達は、能の構えや摺り足や型の稽古、謡も稽古してくれました。
我々能楽師は、こちらで共演者の出演するオペラを拝見し、とても心を打たれました。
そして、私は部分的ではありますが、英語と日本語で、謡ではなくオペラのアリアを歌います。
今回のオペラは、かなりの実験ですが、このお互いを尊敬し合う心が、多くの困難を乗り越えてきました。
同行の女性能楽師達も、とても努力していました。
色々な困難もあり、大変でしたが、大したガッツです。
思えば、私が生まれた44年前、我が恩師79世金春信高先生・80世金春安明先生(大学生の頃とのこと)率いる金春流能楽団が、このバンクーバーの地に降り立ち、能公演を行い、能の息吹がこのバンクーバーの地に蒔かれました。
それから様々な能公演も行われ、私も6年前からご縁を頂き、信高先生安明先生が能公演を行われてから44年経ち、こうして、バンクーバーのアーティストの皆さんとオペラを共に創り上げるところまで来ました。
能を元にしたオペラの制作自体が、大いなるチャレンジです。
しかし、チャレンジ無くして、新しい扉は拓かれません!
このオペラが、東洋と西洋、日本とカナダ、能とオペラ、様々な異なる世界を繋げていく『橋渡し』となりますように!
そして、この作品を通じて、能の何かのエッセンスが、世界の人々の心を打つことが出来たら!
そして、能楽師の織り成す能の舞や謡が評価されて、今後将来、後に続く能楽師がオペラや西洋の世界で活躍する時代がくるかもしれません。
私にとりましても、生涯忘れられない大いなるチャレンジです。
人生初の、オペラ挑戦。
小さい頃から恩師に授けて頂いた、私の中にある金春流能の魂。
デーモン閣下が大好きで中学生からコピーしまくって、バンドを組んでヴォーカリストとして
歌ってきた経験。
もうかなり昔ですが、現代劇に挑戦したときに学ばせて貰った芝居の経験。
数多くのアーティストと重ねてきた、コラボレーションの経験。
それらが、今回全て活きています!
兎に角、私の中に、『FUKAKUSA』を憑依させます。
精一杯、頑張ります!