ROAD TO 光の素足
第6話 申し合わせとゲネプロ
一昨日の夜に、新作能 『光の素足』 の申し合わせ、そして、昨日は、五大路子さんと中井智弥くんによる、朗読 『ひかりの素足』 のゲネプロがありました。
新作能光の素足は、初にして最後の、全体リハーサル。(能はいつもそういう感じです)
そして、特に気掛かりだったのは、笛の一噌幸弘さんに今回作曲して頂いた、光の素足の舞。
幸弘さんから「山井さんは今まで色んなチャレンジして来たんだから、山井さんしか出来ないことをしないと!いつの時代でも何処の国でも、新しいことは後から見たら良かったこともその時は必ず批判も非難もされるんだよ。それを恐れていては何も生み出せないよ!」という発破をかけられた言葉と、笛は今現在音楽的な挑戦や新しいアプローチがあまりなく、そういう機会も与えられていないことを、幸弘さんは嘆いておられました。
とても同感できる部分があったので、古典作品ではやりにくいことも、新作能ならチャレンジ出来るので、今回、幸弘さんから新しい舞の譜を考案頂きました!
能の舞の標準形は、四小節のメロディーを繰り返していくものなのですが、今回の幸弘さんの舞の譜は、五小節!
マニアなことですが、通常『中 呂 中 甲』と構成されているのですが、それが『中 呂 中 甲 甲ノ甲』となり、甲ノ甲 という、今までにない、五クサリのループとなりました!!
それに、金春流伝来の舞の小節数と合わせて、細かく書き出して(笑)、当てはめました。
他のお囃子もありますし、今回一緒に舞って下さる中所さんもいらっしゃいますので、細かく決めることがとても大切でした。
私がお願いしたのがギリギリだったこともあり、この申し合わせで、初の合わせとなりました!!
ここは自分でいうのも何ですが、幸弘さんのライヴでこれまで何度も舞わせて頂いてきた経験が活きました!!
今回、作品のクオリティーを上げる個人努力はもちろん、どこまでを保守的に、どこまでをリベラルにするのか?というところは、一番悩んだといいますか、葛藤がありました。
私は欲張りなので(笑)、リベラルな人には「こりゃ新しい面白い」と思わせたいし、保守的な人にも「なるほど。こういうのも、ありかもな」と思わせたいのです!
今回、師匠宗家金春安明先生には翻訳含めてずっと制作のプロセスをご覧頂き監修下さいました。
そして、もし、恩師79世故金春信高先生がいらっしゃったら、「綱雄君、面白いことやってるじゃないか。」とニヤリとされる、信高先生にもそう思われたい、そんなことも頭に浮かんでいました。
そして、臨んだ、申し合わせ。
古典作品とは異なり、地謡の同門の皆さんには、ゼロからの暗唱を強いて申し訳無い気持ちと、有難い気持ちで一杯です。
ありがとうございます!
そして、お囃子もお狂言も中所さんも、熱演!
これは、いい!!いける!!
確かな手応えを感じました。
宮沢賢治の世界と、能がここまでマッチするんだ!と、お客様は思われるのではと確信しました。
あとは明日、全力で、全身全霊で、舞うのみ!
そして、昨日の、朗読『ひかりの素足』のリハーサルとゲネプロ。
お願いしたのに忙しくて丸投げになってしまい、お二人で作品を作り上げて下さいました。
そして、初めて拝見。
素晴らしかった~!
予想していたことですが、かなりイイです!
中井くん、相変わらず、彼は『鬼才』です。彼は『天才』を超えてますね。
そして、五大路子さん。
実は先月拝見した、五大さんが座長をされている「横浜夢座」公演、今回の私の新作能への役作りに、かなりインスパイアされました。
そして、五大さんは、本物の「女優」さんなんだと、上手く言えませんが、実感しました。
何度も読んでるつもりの、原作の『ひかりの素足』。鮮やかに、立体的に、浮かび上がってきました。
そして、こんな凄い方の後に勤める私は、、、と思い、武者震いする思いでした!
ゲネプロでこうだったので、明日の本番は、どんだけ凄いことになるのか!とも思いました!!
明日は、宮沢賢治の原作の朗読『ひかりの素足
』から、仕舞二番、後日談である新作能『光の素足』へと、一連の流れのオムニバス形式で構成しました。
仕舞は、今年卆寿になられる我が『能楽の母』、女性能楽師のパイオニア 富山禮子先生に、仏様を称える「誓願寺」を舞って頂きます。
もう、恩師富山先生は、殆ど舞台にお立ちになられないので、大変に貴重な舞台です!
全くの別次元の、アーティストとしての最高の境地を魅せて下さると確信しています。
そして、金春安明先生には、光の素足へと繋がる、満天の星の世界を描いた「天鼓」を舞って頂きます!
我が金春流の棟梁の素晴らしい舞をご覧頂きます。
最後は、、、頑張ります!!
私が勝手に思いついて企画したことですが、素晴らしい舞台になりそうで、私自身、極限を楽しみたいです。
チケットですが、カンフェテイに預けたものは全て戻してしまいましたので、カンフェテイにはもう扱いがありません。
ですが、当日券、あります。
明日、ふらっと来て頂いても、大丈夫ですので、直前に都合がついた方も、お越し下さい!
東京 千駄ヶ谷 国立能楽堂にて、お待ち申し上げております!!
(最後に、あと1回、ここも今日中に更新します)
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第6話 申し合わせとゲネプロ
一昨日の夜に、新作能 『光の素足』 の申し合わせ、そして、昨日は、五大路子さんと中井智弥くんによる、朗読 『ひかりの素足』 のゲネプロがありました。
新作能光の素足は、初にして最後の、全体リハーサル。(能はいつもそういう感じです)
そして、特に気掛かりだったのは、笛の一噌幸弘さんに今回作曲して頂いた、光の素足の舞。
幸弘さんから「山井さんは今まで色んなチャレンジして来たんだから、山井さんしか出来ないことをしないと!いつの時代でも何処の国でも、新しいことは後から見たら良かったこともその時は必ず批判も非難もされるんだよ。それを恐れていては何も生み出せないよ!」という発破をかけられた言葉と、笛は今現在音楽的な挑戦や新しいアプローチがあまりなく、そういう機会も与えられていないことを、幸弘さんは嘆いておられました。
とても同感できる部分があったので、古典作品ではやりにくいことも、新作能ならチャレンジ出来るので、今回、幸弘さんから新しい舞の譜を考案頂きました!
能の舞の標準形は、四小節のメロディーを繰り返していくものなのですが、今回の幸弘さんの舞の譜は、五小節!
マニアなことですが、通常『中 呂 中 甲』と構成されているのですが、それが『中 呂 中 甲 甲ノ甲』となり、甲ノ甲 という、今までにない、五クサリのループとなりました!!
それに、金春流伝来の舞の小節数と合わせて、細かく書き出して(笑)、当てはめました。
他のお囃子もありますし、今回一緒に舞って下さる中所さんもいらっしゃいますので、細かく決めることがとても大切でした。
私がお願いしたのがギリギリだったこともあり、この申し合わせで、初の合わせとなりました!!
ここは自分でいうのも何ですが、幸弘さんのライヴでこれまで何度も舞わせて頂いてきた経験が活きました!!
今回、作品のクオリティーを上げる個人努力はもちろん、どこまでを保守的に、どこまでをリベラルにするのか?というところは、一番悩んだといいますか、葛藤がありました。
私は欲張りなので(笑)、リベラルな人には「こりゃ新しい面白い」と思わせたいし、保守的な人にも「なるほど。こういうのも、ありかもな」と思わせたいのです!
今回、師匠宗家金春安明先生には翻訳含めてずっと制作のプロセスをご覧頂き監修下さいました。
そして、もし、恩師79世故金春信高先生がいらっしゃったら、「綱雄君、面白いことやってるじゃないか。」とニヤリとされる、信高先生にもそう思われたい、そんなことも頭に浮かんでいました。
そして、臨んだ、申し合わせ。
古典作品とは異なり、地謡の同門の皆さんには、ゼロからの暗唱を強いて申し訳無い気持ちと、有難い気持ちで一杯です。
ありがとうございます!
そして、お囃子もお狂言も中所さんも、熱演!
これは、いい!!いける!!
確かな手応えを感じました。
宮沢賢治の世界と、能がここまでマッチするんだ!と、お客様は思われるのではと確信しました。
あとは明日、全力で、全身全霊で、舞うのみ!
そして、昨日の、朗読『ひかりの素足』のリハーサルとゲネプロ。
お願いしたのに忙しくて丸投げになってしまい、お二人で作品を作り上げて下さいました。
そして、初めて拝見。
素晴らしかった~!
予想していたことですが、かなりイイです!
中井くん、相変わらず、彼は『鬼才』です。彼は『天才』を超えてますね。
そして、五大路子さん。
実は先月拝見した、五大さんが座長をされている「横浜夢座」公演、今回の私の新作能への役作りに、かなりインスパイアされました。
そして、五大さんは、本物の「女優」さんなんだと、上手く言えませんが、実感しました。
何度も読んでるつもりの、原作の『ひかりの素足』。鮮やかに、立体的に、浮かび上がってきました。
そして、こんな凄い方の後に勤める私は、、、と思い、武者震いする思いでした!
ゲネプロでこうだったので、明日の本番は、どんだけ凄いことになるのか!とも思いました!!
明日は、宮沢賢治の原作の朗読『ひかりの素足
』から、仕舞二番、後日談である新作能『光の素足』へと、一連の流れのオムニバス形式で構成しました。
仕舞は、今年卆寿になられる我が『能楽の母』、女性能楽師のパイオニア 富山禮子先生に、仏様を称える「誓願寺」を舞って頂きます。
もう、恩師富山先生は、殆ど舞台にお立ちになられないので、大変に貴重な舞台です!
全くの別次元の、アーティストとしての最高の境地を魅せて下さると確信しています。
そして、金春安明先生には、光の素足へと繋がる、満天の星の世界を描いた「天鼓」を舞って頂きます!
我が金春流の棟梁の素晴らしい舞をご覧頂きます。
最後は、、、頑張ります!!
私が勝手に思いついて企画したことですが、素晴らしい舞台になりそうで、私自身、極限を楽しみたいです。
チケットですが、カンフェテイに預けたものは全て戻してしまいましたので、カンフェテイにはもう扱いがありません。
ですが、当日券、あります。
明日、ふらっと来て頂いても、大丈夫ですので、直前に都合がついた方も、お越し下さい!
東京 千駄ヶ谷 国立能楽堂にて、お待ち申し上げております!!
(最後に、あと1回、ここも今日中に更新します)

