本日、神楽坂の矢来能楽堂にて、円満井会定例能 開催!
能「鉄輪」のシテを、約9年ぶりに勤めます。
能「鉄輪」の好き・嫌いは、賛否両論あると思いますが、私は好きですね、鉄輪。
愛人の元に走った元夫と、その愛人・後妻を、丑の刻詣りで呪う先妻、という、誠にオソロシ~~話なのですが、別に話のようにはなりたくないですが(笑)、この能は面白い!です!
私は以前、ある劇団で芝居をさせて頂いた時に、その劇団の芝居が「人間のダークサイド」をえぐるような内容でした。
ああ、これって凄い能っぽいな、とその時思いました。
能は、人間の本質を結晶化させている芸術ですね。
純愛だったり、母性愛ならば、とても美しい能になります。
しかし、能はその真逆もありますね。
この「鉄輪」は、その最たる曲だと思います。
そして、この女は、何故にこれ程の鬼と化してしまうのか?
なにかしら、理由があるはずですね。
その辺りは、今日の舞台をご覧になって、どのように感じられるか、是非教えて頂けたらと思います。
怒るって、スゴいエネルギー使います!!
能「鉄輪」は、気力・体力を物凄く使いますね。能は全てそうといえばそうなのですが、この曲はそれが顕著です。
それが大変なんですが、ですがとても「いかにも能っぽい」「能的」だと思います。
さて、写真ですが、いつも懇意にさせて頂いている、現代屈指の能面師・岩崎久人さんの面を拝借します。
後は、「橋姫」、そして前場は、私は初めて知りましたが「鉄輪女」という専用の定型があるそうで、それを基に岩崎さんが打たれた面を使います。
この写真の面が、今日の舞台でどのように見えるでしょうか?
ではでは、今日お越し下さる皆様、後ほど、怖く哀しい鬼と変身して、参上致します(笑)!
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本日、能「鉄輪」のシテを勤めます!
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