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Channel: 能楽師・山井綱雄の~日々去来の花~
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前を向いて頑張ります!

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入院しました。


そして、明日の手術について、執刀医の先生・高尾教授おん自ら説明をして頂きました。

状態は深刻でした。。。


現在の世界中の最先端の足の整形外科医学界でも、かなりの難しい手術だそうです。

そして、仮にパーフェクトに上手くいった手術のその後の回復も、道のりは厳しい、容易ではないものであることが、先生からの詳しい説明でよく分かりました。

先生からも、「一緒に頑張りましょう!」と声をかけて頂きました。


素晴らしい最高の先生に執刀して頂く訳ですが、人任せではなく、私自身が、強い意思で復活を信じて臨みたいと思います。


私は、前を向いて頑張ります!


そして、必ず、舞台に復帰して、また能楽師の先生方や皆さんと一緒に、感動する舞台を勤められるように戻ってみせます!


どんな病気や怪我からも復活してきた、プロレスラー 『鉄人』・小橋建太さんのように!

皆様、沢山の応援の声をありがとうございます!!


小橋さんの生きざまに勇気を貰い、私も能楽界の『鉄人』になってみせます!!






PR: 借金で悩んでいませんか?-政府広報

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9月から12月、多重債務を含む借金について全国各地で無料相談会等を実施中。

手術、無事に成功しました!

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おはようございます!!
ご無沙汰してしまいました。

大勢の皆様の、お見舞い、励ましのお言葉、応援、ありがとうございます!!
本当に心に染みます。
(T△T)
心より御礼申し上げます!!
m(__)m



9/8火曜、15時から3時間にわたり、全身麻酔による右足甲の手術を行いました。

私の正式な怪我の名称は、「リスフラン関節脱臼骨折」。足の表面の真ん中辺りには、リスフラン関節っていうのがあって、私の場合、手の指でいう、人差し指・中指の根元のリスフラン関節が、右へボコッと外れていて、しかも、人差し指・中指・薬指の根元部分が、見事に並行に並んで折れている、という重傷状態でした。。。

これを、手術によって解剖学的に正しい位置に戻し、固定しました。

この手術は、現代最先端の世界の整形外科医学界でも、これをどのように治すか?が課題となっているほどの難しいものだそうで、、、、
そんな中で、『世界のTAKAO』と称される足の専門の整形外科医の権威、帝京大学医学部高尾教授に執刀頂けたのは、とても有り難いことでした。

私の手術枠は、時間が決まっていなくて、特別枠で手術室が空いたら行う、ということしか決まっていなくて、8日は朝からスタンバイしていました。その前に、その深夜12時から、飲まず食わずが始まりました。

いつになるのか分からないのを、待ち続けるというのも、なんとも心が落ち着かず、、、
何せ入院もそうですが、手術自体が、人生初!の経験なものですから、、、

落ち着かない時間は、ドンドン過ぎていき、、、
その時は、突然訪れました。

看護師さんから、「山井さ~ん。3時15分オペ室で~す。」。
時計を見たら、2時45分。
「ええっ!あと30分しかないの?」というのが本音でしたが(笑)。

「T字帯」という、摩訶不思議なフンドシみたいなもの(?)に履き替え、前後がマジックテープで貼り合わさっているワンピースのような手術着に着替え、初めて、「ストレッチャー」という寝台に乗りました。

さすがに、普段殆ど緊張しない私でも、グッと緊張感が高まりました。

足の手術ですから、生命の危機にさらされる訳ではありませんが、全身麻酔ですし、誓約書も書きましたし、何が起こるか分かりません。
ここまで、色々世話をしてくれた家内に、「何かあったら、息子たちを頼むよ。」
と告げ、さすがに家内も涙目でした。

そして、「中央手術室」へ。

手術室は、全部で15もあるそうで、立ち入り禁止の二重の自動ドアの先からも、相当の広さでした。
私は「2」という部屋へ。

よく、ドラマや映画で見た、手術台が。

大勢の人達が動き廻って準備をしている中で、「ご自分で移れますか?」と言われ、ストレッチャーから手術台へ移動。
腕に次々と色々巻き付けられて、「ビーコン、ビーコン」と、私の心拍がかなり大きな音で手術室に響き渡り始めました。

「はい、じゃこれで取り敢えず深呼吸してもらえますか?」と酸素吸入器を口にあてがわれ、深呼吸しながら、「いつ麻酔かけんのかなぁ。あれ?心音がゆっくりになってきたなぁ」と考えていたら、、、、、、
、、、、、、、













「山井さ~ん!判りますか?目を開いて下さ~い!」

「あれ?もう終わったの?」と思った私。
しかし、目蓋が縫い付けられちゃったんじゃないかというくらいに重くて、目を開けることが難しくて、、、、超眠い。。。


手術は、無事に成功しました。

ばっちりと、私の足の骨を、元に戻してくださいました。


部屋に戻ると、6時15分過ぎ。

夕食の時間ですが、足の痛みと眠さで、食欲ゼロ。

直ぐに、また寝てしまいました、、、、


こうして、私の9/8火曜は、過ぎていきました。

そして、翌日からは、微熱と足の痛みとの戦い、、、

リハビリも始まりました。

私担当の主治医の先生からの説明を受け、手術は、「大丈夫。高尾先生がバッチリ直しましたよ。」と無事に成功、とお聞きしてホッとしました。
包帯交換で、初めて患部を見たときは痛々しい有り様でしたが、、、


そして、早速、連日のリハビリ!!
足の痛みも、この2日間で日に日に治まってきました。

あとは、リハビリと治療です。
ここからが、本当の戦いです。
退院は、来週になりそうです。

今日で入院5日目。

私の病室の窓からは南の空がよく見えます。
ここ数日は、滝のような豪雨を、窓から眺めていました。


そして今日は、久しぶりのいい天気!

私の部屋から、池袋の「サンシャイン60」がよく見えます。

そして、今日の朝、看護師さんから言われて初めて気が付いたのですが、富士山も見えます!!

晴れ渡る空と雲を、病室のベットから、いつも眺めています。

お陰さまにて、手術の成功を、ご報告申し上げます!!m(__)m

これから、リハビリ頑張ります!



お見舞いにいらして下さった同じ金春流能楽師・山中一馬さん撮影。



富士山も見えます!


いつも、病室のベッドから眺めている、南の空と池袋の街並み。


手術する前に、腕にマジックで名前を書くのです(笑)。間違え防止とのこと。
手術する右足には、「みぎ」と書かれました(笑)。最新鋭の大型救急病院でも、最後は結構原始的なんだなと(笑)。

読売新聞に、8/29「道成寺」の能評が掲載!

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私が「不惜身命」で臨み、鐘入りでの骨折後も舞い通した8/29の「道成寺」を、早稲田大学大学院教授・竹本幹夫先生が、読売新聞紙上で評論頂きました!


9/7の読売新聞夕刊です!

取り上げて頂いただけでも、名誉なことです。

ありがとうございます。



私は一切の悔いはありません。
そして、共演者皆さんは、最高に頑張って下さったと思っています!



そして、まだ重傷が治りもしないうちからお前は馬鹿だと言われるかもしれませんが、「道成寺」、またいづれ、挑戦したいと思っています!!


読売新聞  [評]山井綱雄之会…小事にこだわらず舞い通す



リハビリをば!!

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おはようございます!
入院6日目の朝です。

病院の起床は6時なので、地震の時はベッドの上ですが起きていました。
耐震の病院の建物でも結構揺れましたから、東京周辺の関東の方々は、かなりゆれたのではないでしょうか?
一昨日の洪水といい、大変なことが連続で起きていますね。。。。

救急救命のニュース映像を見ると、色々言われちゃってる自衛隊とか、海上保安庁・消防・警察、そして私が今お世話になっている医師・医療関係者、こういう場面で彼らの活躍に、心から賛辞を送るべきだと思います!
御苦労様です!

やはり、人の命を救う職業  が最も尊いですね。叶いません。

さて、私は昨日もリハビリセンターにて、理学療法士の方とマンツーマンで、リハビリ!!
右足甲の付近はまだ動かせないので(足の指は動かしてますが)、それ以外の部分のトレーニング!

使っていない、右足の衰えが顕著で、、、
これは、ちょっとショックです。、、
8/29の道成寺に向けて、トレーニングをしていたのですが、、、
にもかかわらず、人間、使わないと、筋力って、ここまで落ちるんだと実感、、、、

なので、右足の筋トレ!!

その他、色々やって、いい汗かきました!

パーソナルトレーナーが付いてくださるので、ちょっとした、「プチライザップ」です(笑)。
まあ、あそこまでの劇的変化は期待出来ませんが(笑)。

そして、昨日は、多くの方々がお見舞いに来てくださり、恐縮至極でございます~!!m(__)m

なんか、午後はトレーニングの後、ずっと談話室にいた感じです(笑)。

ありがとうございました!!
m(__)m





これを着ると、リハビリに気合いが入ります!!

わかる人には、わかるTシャツ!(笑)

本日、次男が舞台に!

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入院7日目。
手術から5日目です。

おはようございます!

本日は、流儀の定例公演、金春会です。

本日の2番目真ん中の、
シテ佐藤俊之さんの能「三井寺」に、次男・惠登(けいと:小学2年)が子方を勤めます。

次男にとっては、初舞台からの2度目の「三井寺」子方。
私が入院するまでに、しっかり稽古はしたつもりですが、それ以降は健気に一人で私の部屋で自主稽古をしているらしく、今日は頑張ってくれるものと信じています!

私はまだ病院ですが、昨日見舞いに来た次男に、「出れないパパの分まで頑張ってね!応援してるからね!」と言うと、頷いていました。
普段はアマノジャクな次男ですが、今日は真面目にやってくれると思います!

他の能楽師の方の子方で、しかも私自身は行かれないというのは、とても気になるところではありますが、次男には頑張ってもらいたいと思います!


さて、昨日も先輩能楽師はじめ、多くの方々がお見舞いに来てくださり、ありがとうございました!m(__)m

そして、私の座学の講座の受講生の皆さんから、励ましの寄せ書きを頂きました!!

皆さん、ありがとうございました!
(*ToT)
病室の窓際に、飾らせて頂きました。



今朝早朝の池袋は、快晴でした!

サンシャイン60が、真っ赤に照らされていました。







明日、退院となりました!

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こんにちは。

先週の月曜に入院して、翌日8日火曜に手術、そして、人生初の入院生活も、8日目になりました。
大分入院生活も慣れてきたところで、、、

明日、めでたく退院となりました!!

ありがとうございます!m(__)m

着々とリハビリと筋トレと、そして、これからの生活のために、松葉杖の使い方を今一度、トレーニング!!
理学療法士のかたがマンツーマンでついて、色々教えて下さいました。

昨日の夜、私の担当の主治医先生が出張先から来て下り、経過を見てもらい色々ご相談して、明日の退院が決まりました。

ただ、リハビリでも、ショックだったのですが、右足のこの2週間の経過で、大分衰えていて、これを取り戻す努力が、さしあたっての課題です。

例えば、足の指先を動かしたり、足首を動かしたり。
体重を少しずつ、右足にかけたり。

こんな、当たり前のことが出来なくなっている、という現実。
一生懸命リハビリしないと、固まって動かなくなってしまう、という現実。


手術は成功しましたが、現実は甘くはありません。。。。

今までの普段の生活では何も考えずに当たり前でやっていたことを、出来るように地道に一つ一つ、積み上げていくしかない、という厳しい現実です。

皆さんの応援の声を励みに、頑張りたいと思います!!!



病院から見えた景色です。



昨日の次男の奮闘!

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さて、昨日の、金春会。

佐藤俊之さんの能「三井寺」に、次男・惠登が子方にて出演させて頂きました。
私は病院から、心のなかで応援。


皆さんのお話によりますと、本人は頑張って勤めてくれたようです!


次男と舞台後、電話で話したところ、「足が痛かった。」と一言だけ(笑)。

病院で痛々しい父親を前日病院で見て、父のいないところで舞台に出るのは、幼いながらも思うところはあったかもしれませんが、大きな声で立派にやってくれました。

「よく頑張ったね!」と褒めてあげました!



そして、昨日も友人、お弟子、後援会と大勢の皆さんがお見舞いに来てくださいました。
ありがとうございました!!
m(__)m

そして、金春会終演後、そのまま、先輩能楽師 辻井八郎さんと玄人弟子の村岡さんと女流の子達がお見舞いに来てくださいました!!


八郎さんはじめ、皆さん、ありがとうございました!!




舞台前、気合注入~!!、、、
でもないようで(苦笑)


退院しました!

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昨日、無事に、帝京大学医学部附属病院を退院致しました!

先ずは最初の大きな関門、難しい手術が成功し、経過もまずまずとのことで、予定通りの退院となりました。

そして、今日からは、ホントに怪我をする前は無意識ででも当たり前に出来ていたことを、ひとつずつクリアーしていくための、地味~~~~~な、リハビリ。

当たり前に動けることって、スゴいし、有り難いことなんだなと痛感しています、、、

そして、最先端の世界的権威の西洋医学のお力を借りつつ、ここからは、東洋医学の先生方に、お力を拝借です!!

リハビリと治療です!!

そして、骨折の場所が右足甲なので、、、
四年前の左膝骨折のときと大きく違うのは、右足だと、車の運転が出来ない、、、!!

これは、相当に不便です、、、
車さえ運転出来れば、どこへだって容易に行くことが出来るのに、、、、
それが出来ないことが、これからは大きな試練になります。

毎回家内に頼る訳にはいかないので、電車で移動!!
今日も今、そうです。
久し振りな、シャバです(笑)。
これも、世間知らずの私には、いい社会勉強になると思っています。

さて、昨夜、久しぶりに帰宅すると、、、
家族から、退院祝いのケーキが!!
子供たちもとても心配していたようです。
家でも、動き回れない私の手足となって、色々手伝ってくれます。

そして、家内は親身に色々とやってくれていて、感謝しています。

いつも、ありがとう!

色々な方々からは、「これから益々頭が上がらないね!」と言われ(笑)。
そのとおりですね(笑)!



関東一歴史のある薪能 ・ 鎌倉薪能

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関東一歴史のある「 鎌倉薪能」、チケット発売中です!

1400年の能楽最古の歴史を背負われている我が金春宗家、肝煎りの薪能!!

その奈良での薪能の古式を、そのまま再現しています!
なので、他とは違うのです!!

今年は、80世金春宗家 金春安明先生の「恋重荷」と、宝生流の中堅を代表する 武田孝史師の「綾鼓」という、似たようなお話だけど、結末が全然違う、類曲二番を2日間に分けて並べました。
2日間ご覧になると、楽しいです!

狂言は、山本東次郎先生(人間国宝)、則俊先生です。

私は、「総合プロデューサー」を拝命しておりますので、当日はまだ今回の怪我が癒えておらず舞台には出られないかと思いますが、開演前解説はさせて頂きたいと思っています!

是非、鎌倉へ、秋の風情と元祖・日本のココロ を感じに、いらして下さい!


第57回鎌倉薪能  公式サイト  



日本一小さな薪能・二木屋薪能

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そして、鎌倉薪能   とは、対極にあるのが、
本日から開催される「二木屋薪能」です。

大昔の武家屋敷を思わせる国の有形文化財の建物に面した庭一杯に、特設の能舞台が作られます。

お客様は、正にシテが触れる距離、能楽師の息遣いが聞こえる距離で、能・狂言をご覧頂きます。

室町時代、戦国時代、江戸時代と、能は武士に育まれ、武士に愛され、武士と共に生きてきました。

武家屋敷で繰り広げられたであろう、能の名演の数々、、、

その正に、武家屋敷で大名が見たであろう風景が、見事に再現されているのが、この「二木屋薪能」です!!

シテは、私の盟友・金春流  座・SQUAREのメンバー。

狂言は、大蔵宗家のご次男・大藏吉次郎先生、教義君親子。

おワキも、お囃子も、ずっと変わらず、同じメンバーでやってきました。

私も、旗揚げの若造の時分から、ずっとシテを勤めさせて頂いてきました。


そしてこれからも、ずっと、変わらず、二木屋の舞台には、立ち続けます。


しかし、にも関わらず、今回の道成寺での大怪我、、、、

二木屋さんとご相談の上、最終日私がシテを勤めさせて頂く筈の能「杜若」、中止にさせて頂くことになりました、、、、、


楽しみにお申し込み頂いたお客様には、心よりお詫び申し上げます。。。。

そして、二木屋さん、共演能楽師の皆様にも、心よりお詫び申し上げます。。。

申し訳ございませんでした、、、、


そして、今は、まだ言うことを聞いてくれない右足を擦りながら、家のなかで動くこともままならず、ただ、悔しい想いで一杯です、、、


悔しいです、、、


この度は、申し訳ございませんでした。。。

しかし、私以外の日は、座・SQUAREメンバーが私の分まで奮闘してくださると思いますので、是非、お出かけ下さい!

二木屋薪能  公式ホームページ





ラグビー日本代表

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昔、子供の頃、「スクールウォーズ」というラグビーの学園ドラマで、毎回感動していました。

昔、國學院大學大学生の頃、外苑の秩父宮ラグビー場へ、渋谷でチケット買って、よく観に行っていました。

大学ラグビーで、3人にタックルされても倒れず笑顔でアメフトみたいなパスを出していた、大東文化大のトンガからの留学生・No8ラトゥ。
キックを蹴るときに、独特のムーヴで、スタンドの学生から「いーち!にー!さん!」「今泉~!早く蹴れ~!」
と、掛け声が掛かっていた、早稲田大のFB今泉。

スクラムを組む瞬間の、FWの「オウ!」というような、掛け声のような気合いのような響きわたる声。
バックスにボールがわたり、流れるようなパスワークとスピード感に、沸き上がるスタンドの大歓声。


大好きなプロレスと同じく、鍛え上げた肉体と肉体をぶつけ合う、そんなラグビーが好きでした。

そして、試合が終わると、「ゲームセット」でなく、「ノーサイド」。敵も味方もなく、相手を讃える。
会場入りも、試合後の会場を出るときも、厳ついラガーマンはお揃いのネクタイにジャケット、スラックス。
ラグビーは、紳士のスポーツだと知りました。


しかし、最近は、ラグビーをすっかり観ていませんでした、、、、


そして、久し振りに、ラグビーを観ました。

世界の舞台では通用しないと思っていた日本代表は、W杯で南アフリカに歴史に残る劇的大逆転勝利~!

スクラムハーフの小さな田中選手は、自分の奥さんに「俺が死んだら、いい人見つけてくれ」と言っていたそうですね。

正に、命を懸けていた彼らには、何かが乗り移っていたかのようでした。


世界中が、日本中が、そして私もまさか勝つとは思っていなかったのに、日本代表の彼らだけは、勝つことを本気で信じていた。

最後のプレーで、キックでの同点ゴールを狙わず、勝つことを選択して、スクラムを選んだところから、もう南アフリカの選手を気持ちで超えていましたね。

そして、ただの精神論だけでない、朝の4時から夜の9時までやっていたという、世界一のハードな練習!

やはり、練習は裏切らない!のですね。


伝統の桜のジャージを着た サムライ達に、勇気を貰いました!!

トンネルをさ迷っているような今の私には、心に染みる、彼らの姿でした。

サムライ達よ、勇気を、ありがとう!











酸素カプセルから徒然なるままに

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久し振りの投稿です。


このシルバーウイークの間、、、、
骨が付くまで動けないので、何も出来ず、、、
Σ(ノд<)
仕事もお休みさせて頂き、かといって、家族とも出掛けることも出来ずに、家で悶々と過ごしました、、、

だったら、メールくらいちゃんと返事しろって感じですが、、、
(。>д<)
仕事関係の皆様、すみません、、、

特別、なにかをするわけでもなく、時が止まったように過ごしていました。

この間に、ラグビー日本代表は、残念ながら負けてしまいましたね、、、
結果大差がつきましたが、五郎丸選手のキックがポールに当たってしまったのが、残念でしたね、、、
あれが入っていたら、局面は変わっていたのではないでしょうか?

あと、トンガ出身のNo8の選手。
凄かったですね。
担架で運ばれてしまいましたが、直前のプレーで、魂を感じました。

怪我を恐れずに、それでも身を削ってでも突進する。

今回の、私の道成寺での大怪我も、見方によっては、6ヶ所骨折して脱臼もしても、鐘が上がって後場もやり通したのは、大馬鹿者ですが、でも、やり通すんですね。
やっぱり。

今回の怪我は、交通事故かラグビー選手並みと言われましたが、日本代表の選手も、相当の大怪我を皆さんしてるんですね。

そういった意味でも、応援したくなります。
次は勝って欲しいですね!!

そして、元女子プロレスラーの北斗晶。

私はプロレス好きなので、北斗晶の「デンジャラスクイーン」といわれていた時代の試合を、テレビでよく見ていました。

凄い試合をしていました。

昨日、癌の手術をしたということで、つい先日手術の経験をしたので、ああこんな感じなんだろうなと、今まで分からなかった大変さや痛みが分かったり。

松葉杖の大変さもそうですが、色々、気が付かなかった人の苦労や大変さが、分かるようになったのも、今回の自分の収穫じゃないか、なんて思ったりしてます。


世の中で、事業家として成功している方々がそうであるように、人生って、地獄もドン底も、もれなく誰にでも訪れる。
でも、それには、何かの意味だったり、次へのステップであったり。

精神的に、ツライ1週間でしたが、昨日、ふとそんなことを感じはじめています。

色々、忙しくて読めなかった本を読んだり。

立ち止まって、これからをよく考えなさい。
そんなことを、神様から言われているのかもしれません。

でも、精神的に辛かった!(苦笑)
今もそうかも。(苦笑)

今日は、退院以来初めて、手術入院した帝京大学病院へ。

手術した患部の抜糸をしました。

経過は順調です。


まだ、針金もプレートも入ってますが、、、

そのまま、今回大変にお世話になっています、中野坂上の大和接骨院へ。

井上院長の素晴らしい治療と、その後に今、酸素カプセル入ってます(笑)。

今、酸素カプセルから、投稿です(笑)。

徒然なる文章ですが、近況、ご報告迄!!


それと、、、
明日の、さいたま市浦和の 会席料理  二木屋での、二木屋薪能三日目に、お客様へのお詫びのご挨拶と二木屋さんと能楽師皆さんへのお詫びのご挨拶をさせて頂くために、二木屋薪能、参上致します!!
m(__)m

併せて、どうぞよろしくお願い致します。



二木屋薪能へお詫びのご挨拶

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昨日、二木屋薪能、お詫びのご挨拶に伺いました。
怪我が右足甲なので、車の運転が出来ないので(これが痛恨!何も出来ず何処にも行けず)、家内が横浜からさいたま市浦和の二木屋さんまで連れてってくれました。

本来ならば、本日が最終日で、私がシテを勤める筈でしたが、本日の公演は中止となり、昨日が最終日となりました。

あの8/29の骨折以来、能楽師が集まる舞台の現場に行くのは初めて。

私は心中申し訳なく、能楽師、二木屋さんにお詫びしましたが、皆様温かく迎えて下さいました。。。

有り難いです。
すみません、、、

そして、私は松葉杖で何の手伝いも出来ないものですから、実は、初めて、最初から最後まで、二木屋薪能をじっくりと拝見しました。

同志の座・SQUAREのメンバーや共演の能楽師の皆さんの熱演が、眩しかった、、、!!

こんなこというのも何ですが、良かったのです。いい舞台でした。素晴らしいな~と思いました。

そして、二木屋薪能の、独特な小宇宙のような空間の素晴らしさも、じっくり体感出来ました!

終演後、二木屋オーナー小林さんのお招きで、舞台上へ。

お客様に、お詫びと怪我の経過報告をしました。
昨日、お越しのお客様の中には、本日の予約をされて中止となり、昨日に変更された方々もいらっしゃいました。
なので、報告とお詫びをさせて頂きました。

そして、薪能を観ていて、思いました。

やっぱり、舞台はいいなぁ、、と!!

今年の無念と懺悔の想いを込めて、来年に「倍返し」させて頂きます!
その宣言も、させて頂きました。

実際に、皆さんが熱演している舞台を生で観て、トンネルの中で悶々としていたところに、少しだけ灯りが見えたように感じました。

先が見えなくて悶々と過ごしていたここ1週間。

心が洗われたようでした。

やっぱり、能は最高です!!

この度は、申し訳ございませんでした。

そして、ありがとうございました。











10/9.10は鎌倉薪能、開催~!

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今年も、関東一歴史のある、第57回 鎌倉薪能を、10/9金曜、10土曜に、開催~!!

今年は、類似曲ながら、結末が全く違う、「恋重荷」と「綾鼓」を、金春流79世宗家金春安明先生と、宝生流の名手・武田孝史師の競演でお送り致します!!

そして、鎌倉薪能は、『薪能の本家』として、能楽の故郷・奈良の春日大社、興福寺での神事・法事として、歴代金春宗家が行ってきた1000年近い神事としての能を、この鎌倉で再現している、というのが、大きな特長なのです。

金春宗家監修の1000年の神事が、関東で観られるのは、8月7日の銀座8丁目の「金春祭り」と、この「鎌倉薪能」だけです!!


古都・鎌倉の秋の風物詩。


我が金春流の、1000年の息吹を感じに、是非いらして下さい!!

(私は残念ながら舞台は降板致しますが、総合プロデューサーを拝命しておりますので、当日の開演前の事前解説をさせて頂きます!m(__)m)


~~~~~~~

第57回鎌倉薪能は2015年10月9日(金)・10日(土)に開催いたします。

演目は、能は流派によって違った結末を迎える「恋重荷(綾鼓)」(第1日目宝生流【綾鼓】・第2日目金春流【恋重荷】)、狂言は大蔵流による「鐘の音」をお届けいたします。
出演者は、能は金春流第八十世宗家 金春安明師、宝生流 武田孝史師をはじめ錚々たる方が。
更に狂言は、大蔵流 人間国宝 山本東次郎師にご出演いただきます。
また、東日本大震災により甚大な被害を受けた被災地に向けて『被災地復興によせて~鎮魂の舞~』をご披露いたします。
チケットのお申し込みは専用電話で受付けております。 
鎌倉宮の特設舞台で実施する、幻想的な野外能をぜひご覧ください。


■第57回鎌倉薪能
日程:2015年10月9日(金)・10月10日(土)
開場:午後4時  開演:午後5時 【雨天中止】
会場:鎌倉宮境内(鎌倉市二階堂154)
料金:全席指定7,000円(税込)
◆チケットのお申込み発売:2015年9月1日(火)午前9時発売開始
鎌倉薪能申込み専用電話(受付時間 9:00~16:00)
TEL:0467-23-3545(オペレーター予約)※売切れ次第終了
◆お問い合わせ鎌倉市観光協会事務局
(受付時間 9:00~17:15) 
TEL:0467-23-3050

鎌倉薪能 ホームページ




「恋重荷」と「綾鼓」~NHKEテレの放送から~

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来週の10/9金曜  10/10土曜に、鎌倉薪能が開催されるのですが、そこで、ちょっと、私からのマニアックな提案でそうさせて頂いたのが、今年の、「類似曲の競演」でした。


「恋重荷」と、「綾鼓」。

「恋重荷」は、我が金春流と、観世流のみ伝わり、「綾鼓」は、今回ご出演頂く宝生流と、金剛流のみに伝わります。

両曲とも、庭掃きの老人が、身分の違う若い姫様に恋をする、というお話。

年老いた老人の、若い姫様への、恋心。

なんともまあ、昼メロか、火サスでやりそうなお話ですね(笑)。

我が流派に伝わるのは「恋重荷」ですが、この、『こいのおもに』というタイトルがまた、現代的で新作みたいですが、しかしなんと世阿弥作!と言われていますね。
つまり、歴とした、古典曲です。

能は時として、ドキッとするほど、前衛的だったりします。

「恋重荷」では、絶対に持てない程の重荷を、「綾鼓」では、皮が布製の鳴るはずもない鼓を、持ったり、打ったり出来たら、お前の好きな姫様に会わせてやるよ、と臣下がそそのかします。

老人は、姫様会いたさに、必死で重荷を持とうとしたり、布製の綾鼓を打って鳴らそうとしたりします。
当然、持ち上がるはずも、鳴るはずもなく、絶望と、廻りのものたちからバカにされた悔しさで、この老人は死んでしまいます。(「綾鼓」では、入水自殺してしまいます)

なんとも、可哀想なお話です。

そして、ここからが能らしさなのですが、この老人は、姫様を金縛りに逢わせて、怒りの怨霊となって、呪って現れます。

そして、姫様に、様々な苦患を与えるのです。


そして、最期の結末が、この二曲で大きく異なります。

「恋重荷」では、姫様の涙を見てしまった怨霊は、すっかり怒りの恨みが晴れて、守り神となりますよ、という結末。
「綾鼓」では、何処まででも怨霊は姫様への恨みを切らさずに、最後まで祟り続け、怨霊のまま、水の底へ消えていきます。


先日の、8/27日曜日のNHK-Eテレにて、金剛流の「綾鼓」(シテ:豊嶋三千春先生)が放送されていました。


実は、我が金春流には無い「綾鼓」を、きちんと観たことが無かったので、しっかり拝見しました!!

前半は、なんとも切なく。
後半は、恐ろしく。
老人の、様々な屈折した想いの数々が、画面に溢れていました。
そして、「クセ」の場面の謡が、せつな~~い謡なのですね!

やはり「恋重荷」とよく似ているな~という印象。
そして、金春流と割りと近い、金剛流さんだったので、余計にそう思えたのかもしれません。

怨霊のまま、水底に沈んでいく最期は、何とも切なく哀れに感じられました。

捉え方は色々あると思いますが、一見、「綾鼓」の方が、「恋重荷」よりも恐ろしいラストシーンに感じられますが、私は、「恋重荷」も負けず劣らず、恐ろしいラストシーンだなと、感じます。

頼んでもないのに、一方的に『貴女の守り神になります』って、今でいう『ストーカー』に、他なりませんよね!!

なので、「恋の妄執」を炙り出している、類似曲二曲。

今年の、鎌倉薪能   の、最大のみどころです!

2日間に渡って、見比べる方が居てくださったら、更に嬉しいですね!

それから、NHKEテレでの放送の、案内役・聞き手をしていた、NHKの金城アナウンサー。

実は、彼は、「早稲田大学金春会」出身。

一緒にうちの國學院大學金春会と稽古や合宿をさせてもらい、彼の学生時代をよく覚えています。

当たり前ですが、「ほ~!金城くん、淀みなく喋るな~!」と(笑)。アナウンサーなんだから、当たり前ですが(笑)。

金城くんを見て、ほっこり、懐かしく思ってしまいました(笑)。



~~~~~~~~

京都・金剛能楽堂での収録で、恋の執心を描いた金剛流能「綾鼓(あやのつづみ)」、大蔵流狂言の稀曲「鶏猫(けいみょう)」、謡と太鼓の一調「誓願寺」をお送りする。
詳細
金剛流家元・金剛永謹と太鼓の人間国宝・三島元太郎との一調「誓願寺」、大蔵流茂山千五郎家三代共演の狂言「鶏猫」、喜寿を迎えた豊嶋三千春のシテによる能「綾鼓」(以上放送順)【出演】「綾鼓」シテ(御庭掃の老人、後に老人の亡霊):豊嶋三千春、ワキ:高安勝久ほか▽「鶏猫」藤三郎:茂山七五三、河野某:茂山千五郎ほか【解説】重田みち(京都造形芸術大学講師)【副音声】石淵文恵(能楽ライター)【司会】金城均アナ
出演者ほか
【解説ゲスト】京都造形芸術大学講師…重田みち,【出演】金剛永謹,豊嶋三千春,豊嶋晃嗣,高安勝久,茂山七五三,左鴻泰弘,成田達志,河村大,三島元太郎,金剛龍謹,廣田幸稔,重本昌也,松野恭憲,宇高通成,豊嶋幸洋,宇高竜成,都丸勇,田中敏文,山口尚志,谷口雅彦,茂山千五郎,茂山竜正,茂山茂,井口竜也,山下守之,茂山正邦,島田洋海,茂山宗彦,茂山逸平,茂山童司,松本薫,向井弘記,溝前元嗣,小林努,鈴木実,【副音声解説】石淵文恵,【司会】金城均

NHK Eテレ

骨折から、1ヶ月

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8/29   国立能楽堂での能「道成寺」での骨折から、丁度1ヶ月が経ちました。(厳密には、昨日ですね)

手術からも、3週間が経過。

良くなっている手応えを感じています。
(勿論そうでないと困りますが)


埋め込まれたプレートを摘出するのは、まだ暫く先になりますが、針金を抜くのが、恐らくいよいよ来週です。

掲載すると『閲覧注意』画像になってしまうので載せませんが、右足甲の見た目は、まだ痛々しいです、、、
朝は左足とほぼ同じで引くのですが、動いたり、夜になると、むくみが出てきます。

手術の縫い後と、それと、針金が2本、足の甲に飛び出ています(苦笑)。

足だけ見ると、人造人間みたいです(笑)。

人造人間で思い出しましたが、親愛なるデーモン閣下から、有り難いお見舞いのお言葉を、早々に頂戴しました。

デーモン閣下は、聖飢魔II全盛期に、地方での野外ミサ(ライヴのこと)で足を痛められ、『改造手術』をされたことがありました。
(人間でいう、複雑剥離骨折です)

しかも、その状態で、ステージを最後まで続けられました!

そう、今回の私と、同じ。

なので、昔から聖飢魔IIのコピーバンドを私がやっていることをご存じなデーモン閣下からは、「『改造手術』までコピーしなくていいですから!」と言われました(笑)!


そして、「その後、最後まで舞台をやり遂げたところまで、完コピですね!」とも(笑)!

そして、多少の仕事を休んでも、しっかりきちんと治すことが重要ですよ!と強く言われました。

閣下、ありがとうございます!!
m(__)m

さて、本格的な治療やリハビリも、骨がくっついてからが、ホントの勝負です。
なので、今は、先生方から言われたことを実施しながら、基本は安静にしているしかないのです、、、

なので、来週の通院で、骨がくっついて、針金がとれたらいいなと願っています!

それから、針金、どうやって抜くんですか?と帝京大学附属病院の主治医先生にお聞きしましたところ、、、、

そのまま、麻酔もかけずに、引っこ抜くそうです!!!(。>д<)

エエッ!!( ; ゜Д゜)
痛いんですよね、、、とお聞きしたら、いえ、痛みはあんまり無いですよ、とのこと。
あんまりとは、どの程度なのか(苦笑)??

なので、今は「人造人間」みたいな右足が、回復後は更に怪我前よりもパワーアップしているように、頑張ります!!


そして、1ヶ月も仕事をしていない人生なんて、初めてで、、、、

色々、皆様から頂いた本を読んだり、これからを考えたり、、、、
勿論、ボヤッとしてることも(笑)。。。

完全に、社会から置いていかれた感が強かったですが、やっと、ネガティブな感覚が抜けつつあります。

長い人生の中での、充電期間なんですね。

ということで、頑張ります!!
m(__)m
皆様、ありがとうございます!
m(__)m

『塞翁が馬』

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今日から、10月になりました。

月が変わると、新鮮な気持ちになります。

入院・手術・療養で過ぎた9月から、いよいよ、復活の足掛かりを作っていく、10月です!!

そんなとき、師である宗家金春安明先生からの御心付と、奥様から御手紙を頂戴しました。
ありがとうございます!
m(__)m

御手紙には、こう書かれていました。
「人生、全て"塞翁が馬"、何が吉で何が凶と決まったものでもありません。どうぞ心まで怪我をなさいませんように。」

今一度、『塞翁が馬』の語源を調べて、読んでみました。


(ネットからの引用です)
~~~~~~~~~
塞翁が馬(さいおうがうま)
人生は吉凶・禍福が予測できないことのたとえ。塞翁失馬。人間万事塞翁が馬。(広辞苑)

用例:「こう悪いこと続きじゃ、やる気もなくなるね」「人間万事、塞翁が馬だ、腐らずにやってみよう」

(出典) 【淮南子・人間訓】より

近塞上之人、有善術者。馬無故亡而入胡。人皆弔之。其父曰、此何遽不為福乎。居數月、其馬將胡駿馬而帰。人皆賀之。其父曰、此何遽不為禍乎。家富良馬。其子好騎、墜而折其髀。人皆弔之。其父曰、此何遽不為福乎。居一年、胡人大入塞。丁壮者引弦而戦。近塞之人、死者十九。此獨以跛之故、父子相保。故福之為禍、禍之為福、化不可極、深不可測也。

(書き下し)
塞上に近きの人、術を善(よ)くする者あり。馬故(ゆえ)無くして亡(に)げて胡に入(い)る。人皆之(これ)を弔(ちょう)す。其の父曰く、此れ何遽(なんぞ)福(さいわ)いと為(な)らざらんやと。居(お)ること數月、其の馬、胡の駿馬を將(ひき)いて帰る。人皆之(これ)を賀す。其の父曰く、此れ何遽(なんぞ)禍(わざわ)いと為(な)らざらんやと。家良馬に富む。其の子騎を好み、堕ちて其の髀(ひ)を折る。人皆之(これ)を弔す。其の父曰く、此れ何遽(なんぞ)福(さいわ)いと為(な)らざらんやと。居(お)ること一年、胡人大いに塞に入る。丁壮(ていそう)なる者は弦を引きて戦う。塞に近きの人、死する者十に九。此れ獨(ひと)り跛(は)の故(ゆえ)を以て、父子相保つ。故に福(さいわ)いの禍(わざわ)いと為(な)り、禍(わざわ)いの福(さいわ)いと為(な)る、化極むべからず、深きこと測るべからざるなり。

(語注)
○塞:(国境近くの)とりで。○胡:異民族。えびす。○將:率いる。○弔:いたむ。哀れむ。○何遽(なんぞ):どうして。○賀:喜ぶ。祝う。○髀:股(もも)。○丁壮:血気盛んな男子。一人前の男子。○弦:ゆみづる。○跛:足が不自由なこと。

(現代語訳)
辺境の砦(とりで)の近くに、占いの術に長(た)けた者がいた。ある時その人の馬が、どうしたことか北方の異民族の地へと逃げ出してしまった。人々が慰めると、その人は「これがどうして福とならないと言えようか」と言った。
数ヶ月たった頃、その馬が異民族の地から駿馬を引き連れて帰って来た。人々がお祝いを言うと、その人は「これがどうして禍(わざわい)をもたらさないと言えようか」と言った。
やがてその人の家には、良馬が増えた。その人の子供は乗馬を好むようになったが、馬から落ちて股(もも)の骨を折ってしまった。
人々がお見舞いを述べると、その人は言った。「これがどうして福をもたらさないと言えよう」
一年が過ぎる頃、砦に異民族が攻め寄せて来た。成人している男子は弓を引いて戦い、砦のそばに住んでいた者は、十人のうち九人までが戦死してしまった。その人の息子は足が不自由だったために戦争に駆り出されずにすみ、父とともに生きながらえる事ができた。
このように、福は禍となり、禍は福となるという変化は深淵で、見極める事はできないのである。
~~~~~~~~

かつて、美輪明宏さんが、「人生には必ず『正負の法則』というのがあって、良いことがあれば必ず悪いことが起きる。悪いことが起きれば、必ず良いことが起きる」と言われていたことを思い出しました。


今の私には、心に沁みる故事です。


今まで、当たり前だと思っていたことが当たり前でなくなり、色々なことに気が付きました。

また、今まで突っ走って殆んど家に居なかったので、家族とこんなに向き合ったのも、久方ぶりです。


実は、今年の春に、私が大変にお世話になっている、日本を代表する書道家・石飛博光先生より、
「君くらいの年の時に、私も身体を壊して3ヶ月入院したことがあるんだ。だから、身体には十分気を付けるんだよ!」
との御言葉を頂いておりました。


今思えば、、、
荒んだ生活もしていましたし、このまま行っていたら、足が折れなくても、私の別の身体が壊れてもっと酷いことになっていたかもしれせん、、、


ピンチの次にはチャンスがある。

悪いことの次には、良いことがある。


『人間万事、塞翁が馬』。



ありがとうございます!

今日から、新しい始まり。

前を向いて、頑張ります!!
m(__)m

新日本プロレスの成功に学ぶ

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私が、今の療養中に考えていたことを、1つ。


ここでも度々書いてますが、私は大のプロレスファンです。
子供の頃から、今でも、よく観ています。

私の子供の頃の、馬場・猪木、タイガーマスク、マスカラスの時代から、鶴田・天龍、藤波・長州、そして、闘魂三銃士、全日四天王へ。

時代が変わり、K1、PRIDEの総合格闘技が全盛の時に、プロレスは衰退した。

会場に行っても、空いているな~という印象でした。
試合も、イマイチ、でした。
それから、ちょくちょく、チェックはしていたものの、試合は久しく観に行っていませんでした。

実は、この夏に(もちろん、骨折の全然前の話です)、久し振りに、プロレスを観に行ってきました。

今、プロレス業界最大手の、新日本プロレス  です。

今、私が一番好きなレスラー、「スイーツ真壁」こと、 真壁刀義 選手がいる団体、というと判りやすいかもしれません。

久し振りの新日本プロレスの観戦。

満員の観客で、物凄い盛り上がり!
一昔の新日本プロレスとは、すっかり様変わりしていました。
もちろん、物凄い、レスラーの頑張り!!
命と人生をかけて、ぶつかっていて、本当に感動しました!(私がその後の舞台で骨折となったのも、これを観て燃えてしまったからか?苦笑)

今、新日本プロレスは、どの会場も大盛り上がりで満員で、業績は右肩上がり!なのです。

その、現場のレスラーの身体を張った頑張りと共に、よく言われているのが、親会社の戦略。

新日本プロレスオーナー、木谷氏のインタビューは、とても面白いものでした。


(添付の対談からの引用です)
~~~~~~
木谷 3年ぐらい前だと思うのですが、「すべてのジャンルはマニアが潰す」って言ったんですよ。いまだにツイッターでリツイートされていて。

入山 インパクトがある言葉ですよね。

木谷 この言葉は、プロレス以外にも色々なところで引用されているようです。例えばSF小説とか、プラモデル、あとラジコンとかいった分野です。確かに僕の目から見ると、これらの分野もマニアのせいで衰退したジャンルだと思うんです。

入山 面白いですね。SF小説がそうなんですか。

木谷 先駆者がいるジャンルに、後から入って市場を拡大するのは難しいんです。前からいる読者が「こんなのはSFじゃない」みたいな批判をしてくる。そういったマニアの批判が強いと、書くほうが書けなくなっちゃいますよね。部数も下がって、マーケットも縮小して、新しい書き手も生まれなくなる…そうこうしているうちに、時代はSF小説よりも、ライトな小説を好むようになっていきました。そのラノベ自体がいま、スマホの小説などに取って代わられようとしていますけれどね。

入山 なるほど。

木谷 プラモデルにも同じことが言えると思うんです。今ほど娯楽がない時代には、時間がたっぷりあった。その時代だから、「10時間かけて作りました」というようなプラモデルが受け入れられたのです。でも、いまの人たちにはそういった商品は受けないと思います。例えば、30分しか作るのに時間をかけていないのに「すごいものを作った!」という満足感はある、そう思えるプラモデルを発売しなきゃダメだと思うんです。

 けれどもマニアの人たちの声を聞いていると、そんな商品は作れない。「こうじゃないとプラモじゃない」といったこだわりが強いんです。「プラモデルの色は自分で塗るものだ」みたいな声を聞いているうちに、いつのまにか市場自体が消えてしまいます。

入山 面白いですね、マニアは原理主義みたいなものだということですね。

木谷 そう、原理主義なんですよ。時代に合わせて常識は少しずつズレていくのだけれど、マニアの人たちは最初の常識にこだわっちゃうんですよね。マニアだけで巨大なマーケットがあれば、問題ないかもしれません。けれども、プロレスの場合は、マニアの人たちを見ているだけでは、市場が縮小する一方だったんです。
~~~~~~~~~~~~~~

プロレスと能楽は、全く違いますし、比較のしようもありません。

全く違うということを前提にしても、参考に出来ることって、あるのではないか?と私は感じました。
一番下段に、木谷氏のインタビュー全文がありますので、興味のある方は読んでみて下さい。

新日本プロレスの成功に学ぶことが、能楽にも、あるように思います。



ここからは、タブーを承知で書きます。


能楽(能・狂言の総称)もこのままでは、まずい。
特に、まずいのは能の方です。

能楽は、国や地方自治体から個別に決まった助成金や交付金がある訳ではありません。

もの凄いお金持ちのパトロンが、ポーンとお金を出して下さっている訳でもありません。

そして、能楽ファン、能楽愛好家(能楽堂に足を運んでもらう観客・趣味で舞や謡やお囃子を習う方)の減少に、歯止めが掛かりません。
かなり、高齢化も進んでいます。

そして、大きな興行会社がついている訳ではありません。

能楽は、10年先、20年先、どうなっているのか?


能楽で、誰も食えなくなって、『能楽師総兼業化、アマチュア化』していくのではないか?


私の同世代、それ以下の後輩の能楽師、みんな、流派を超えて、考えていること、感じていることは同じです。不安は一緒です。

一体、どうなってしまうんだろう。

このままでは、能楽が滅んでしまう。

それで、そうならないように、自分達で能楽が滅んでしまわないように、同世代以下の能楽師はみんな、大なり小なり、様々な色々な新しい工夫・開拓・挑戦をしながら、頑張っています。

私も、その一人です。



私は、現状、二つのことが言えると思います。

1つは、能楽の素晴らしさ・能楽にしかないアイデンティティが、そのまま能楽の難しさ・疎遠化に繋がっている(特に能の方は)、という矛盾。
これは、色々言いようがあるのですが。
(戦後、教育の現場で、欧米化ばかりで能楽をはじめ日本の文化を教え、日本人の感性を育ててこなかった大きなツケが出てきたのが、根本原因!!!これは別の機会に)


能楽でなくてはならないもの、能楽だけしか伝えていないもの、厳然と、脈々と、伝えてきたもの。
それは、どの他の伝統芸能を見渡しても、能楽にしかない!と断言出来ます。

だから、能楽は、ブレてはいけない。

だから、能楽は、守らなくてはいけない。

しかしながら、助成金も援助金もない、愛好家は減っている。舞台数は確実に減少の一途を辿っている。
観客からは、能楽は難しい、分からない(特に能は)と敬遠される。



これは、私の仮説ですが、今、能楽師、能楽業界、能楽ファン全体で、極端な言い方をすれば、考え方の二極化が起きていると思うのです。

『室町・戦国時代型能楽』か、『江戸時代型能楽』か。
微妙なニュアンスは違うかもしれませんが、もっと判りやすくいうと、『革新』と『保守』。

このどちらを、目指すのか?

世阿弥の室町時代そして戦国時代は、能楽はもっと自由であった、という考え方。
世阿弥の前後の時代の能楽は、古典ではなく、前衛であった訳ですね。

そして、能楽が幕府の式楽となり、世襲制度の中で厳然と粛々と伝来していく、という江戸時代の能楽の考え方。
ここで、現在に繋がる能楽が熟成された。
能の、他にはないアイデンティティは、ここで熟成された、とも言える訳です。
クリエイトというより、繋ぐということに重点が置かれた。しかしこれは、生活は保証されていた、という前提がありました。


お前は調子いいこと言うな!と言われるかもしれませんが、私は、その二つの間を、目指したいです!

世界へ出てみて、やはり、能にしかないアイデンティティは、かけがえのないものだと再確認しました。

家元を頂点とした、能の伝統は、守らなくてはいけない。

しかしそれだけでは、確実に、何かが足りないのです。

話を戻しますと、前出の木谷氏のいう、「マニアが業界を潰す」、ことだけはあってはならないなと。
木谷氏のインタビュー中の「SF小説」と「ライトな小説」というところを、そのまま、「能楽」と「歌舞伎」と当てはめて読んでみて下さい。
もちろん、能楽には全ては当てはまりません。

考え方は異なっても、取敢えずは足を引っ張り合うことはせずに、業界全体が同じ方向を向いて頑張っていくことが、必須だと思うのです。

そのためには、既存の伝統あるグループ・流派のそれぞれのアイデンティティはきちんと保ちつつ、それとは別の大きな枠組みというか、流れというか、結束が必要ではないかと思うのです。

全体の大きな団結といいますか。


その可能性を感じたのは、私も委員をさせて頂いています、東日本大震災 復興支援の会・息吹の会  の時です。

能楽業界全体で、流派を超えて、こんなにも一致団結して、おおきなうねりが作れるのだ、という感触でした。


そして、もう1つは、ブレーンの存在。

プロデューサー、ともいえるでしょうか。

能楽師だけでは、どうしても、考えることに限界があります。。。

そこに知恵・アイデアを貸して下さる、外部の方々がいてくれるといいのになあと、思うのです。

そんな方、いらっしゃいませんか?(笑)

この考えには、能楽業界からも反対する声もあるでしょう。能を破壊することだと。

私は、やりようだと思うのです。
例えば、能楽堂に足を運んでもらう為の、能楽師が思い付かないアイデアっだってあると思うのです。


能は守らなくてはいけない。

だか、能を滅ぼしてもいけない。


この、難しい二つの課題を突きつけられているのが、今、現代の能楽だと思います。


私が、この骨折の療養中に、考えていたことを、1つ御披露申し上げました(笑)。

新日本プロレスオーナー 木谷氏のインタビュー

明日の「題名のない音楽会」に出演します!

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お知らせです!
明日の、テレビ朝日 「題名のない音楽会」に、10年振りに出演致します!
(10月4日日曜日  朝 9時 放送  )

しかも、司会が佐渡 裕さんから、ヴァイオリニストの五嶋 龍さんへバトンタッチされた、最初の放送!という重要な初回に、出演させて頂きました。

私は、有名なバッハの「シャコンヌ」で舞いました。
オーケストラが入らず、五嶋 龍さん、そして藤原道山さん、上妻宏光さんの3人が繰り広げる音のガチ勝負の中で、舞いました。

もちろん、きちんと意味を持たせて舞いました。
一生懸命舞いました。

是非ご覧下さい!!
(収録は、骨折前の7月でした。だから、セーフでした。)

実は、昨日の「徹子の部屋」に、五嶋 龍さんが出演していましたね。拝見しました。

世界一の大学・ハーバード大学のしかも物理学卒業、しかも空手の有段者、等々、、、
尊敬する人、iPS細胞の山中教授、将来の夢は、宇宙にいくこと。

いいですね~!
実際お会いしたら、まず驚いたのは、スゴい身体!
そして、「お忙しいところ、ありがとうございます~!」と言われて、ホントにナイスガイな爽やかな若者でした。

とうとう出てきた、ニューエイジ!
進化した、日本人!
五嶋さんを見ていて、そう感じました。

自分の専門はもちろん超一流。
しかも、日本人のアイデンティティも持ちつつ、自分の専門だけに埋没しない広い視野と、グローバルな感覚を持ち合わせている。

そんな五嶋龍さんの司会デビュー初回の明日、題名のない音楽会、どうぞご覧下さい!!


~~~~~~

題名のない音楽会

2015.10.04    日曜    あさ9時   テレビ朝日
[ BS朝日 ] 2015.10.11 日曜よる11時放送


バッハをめぐる音楽会

10月より「題名のない音楽会」5代目司会者に就任するヴァイオリニスト五嶋龍を迎えた初回放送です。
J.S.バッハをクラシックの象徴と捉え、クラシック音楽の在り方と共に番組の方向性を提示します。
また、スタジオジブリ映画を始め映画音楽などで多くの名曲を生み出した巨匠・久石譲さんが番組の新テーマ曲を書き下ろしました。久石譲さん自らの指揮でお被露目します。
スペシャルゲストは黒柳徹子さんです。
皆様、どうぞお楽しみに!

♪黒柳徹子、久石譲、藤原道山、上妻宏光、山井綱雄、沼尻竜典、日本フィルハーモニー交響楽団

題名のない音楽会 ホームページ
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