今日は、東京能楽囃子科協議会。
私の出番の直後が、観世流の坂口貴信くんと、人間国宝亀井忠雄先生の、一調「雲林院」でした。1対1の真剣勝負。
拝聴しながら、昨年末に、観世流の武田文志くんの旗揚げ公演で、同じく忠雄先生と同じく一調「雲林院」を謡わせて頂いたことを、まざまざと思い出しました。
あの時、上手く言えないのですが、極限の緊張感の中、後半に進めば進むほど、忠雄先生が私に溶けて込んで染みこんでくるというか、変な言い方ですが、忠雄先生と私が一心同体になったような感覚の一調でした。
なんともいえない、最高のエクスタシーでした。
私の能楽師人生の、大きな宝物です。