能楽研究家 朝原広基氏がご自身のFacebookで書かれたページをリンクさせて頂きます。
(下にありますので、ご覧下さい。)
能も、世間一般から離れていて、国や自治体からの大口の援助はなく(能は、国や自治体からまるごと全部お金が出て保護されていると思っておられる方も多いのですが、そういうことはありませんという意味で)、お弟子さんや観客動員も増えていきません。むしろ減っています。
日本のオペラ業界も、似たような感じなのですね、、、大変に厳しいそうです。
私も日々、このようなことを考えます。
『このままで、いいのだろうか?』と。
オペラも、能楽も、全く同じですね。。。何も変わらないですね。。。
そして、能楽の未来に、大きな大きな危機感を感じています。
能楽愛好家(素人のお弟子さん)、能楽を観に来て下さる方々、そして何よりも、プロの能楽師を志す人が、減っています!!
江戸時代のような国や自治体からの丸抱えの保護が無くて、そして大口のパトロンが居なくなった今、一般大衆の目線でのマネージメント、プロデュースが1つの突破口であることは、間違いないように思います。
次の時代を担う若者と、まだまだバリバリお元気で人生を謳歌されている団塊世代以上の方々に、どう広めていくかが、鍵であると私は感じています。
その為のコラボ活動と講演会レクチャーというのは、その1つの突破口だと、私は考えているのです。
でも、関心のある人は、確実に増えているという手応えも、あります。
既に多くの同世代以下の能楽師がそうした活動をしています。
私も、多くのコラボレーションを実現してきて、手応えを感じています。
私の受け持っている「大人の休日倶楽部」の座学(講義)の講座は、満員御礼。キャンセル待ちの状態です。
来たる東京オリンピックは、能楽が再度注目を集める大きなチャンス!だと思います!
その時に、というか、今、
『能とは何なのか?』
『能が現代に存在している意味とは何なのか?』
『能が、現代に伝えるメッセージとは何なのか?』
といったことを、分かり易く語ることが必要な時代だと感じます。
(そして、それを、当然ですが、具現化することも!!その為の努力も!!)
そして、前回の投稿で触れたことですが、引退し角界から離れている朝青龍と琴光喜が番組企画で相撲の対戦をし、普段NHKや国技館で観ている大相撲では、見過ごしていた魅力(『間合い』や『様式美』)を感じました。
なので、やはり、少しでも目線を変えたアプローチ、一般大衆の目線での啓蒙が必要だと私は思います。
それによって、伝わる魅力も絶対にあるように思います。
昨日は、二十五絃箏奏者 中井智弥くんと、彼のオリジナル曲「野宮」「葵上」に、私が能の「野宮」「葵上」の謡や舞をちりばめて構成し、舞って謡いました。もう、五年前から続けています。
昨日の、和の庭園広がる『とうふやうかい』に集まった満席の皆さんの多くが、能の魅力を感じて下さいました。確実に、手応えを感じました。
正月2日、東京国際フォーラムにてやらせてもらった、津軽三味線上妻宏光くん、尺八の藤原道山さんとのライヴもそうです。
2020年の東京オリンピックを契機に、日本人に改めて「日本の心」を伝えて、世界中の人々にも日本伝統文化が古来より培ってきた、『寿福の心』『共存共栄・尊重しある心』を、伝えていく!!これが、鍵となると思います!
(話は少し逸れますが、東京オリンピックの開会式は、家元か人間国宝の先生かどなたか、オープニングセレモニーは能楽が絶対に出ないと駄目だと思います!)
『マイナスのスパイラル』から、『プラスのスパイラル』への脱却!!!
今が正に!!踏ん張り時!
そして、興味を持って、能の「敷居」を跨いでくれた方に、また新たな奥深い能楽の魅力をお伝えし、共に深めて高めていけたらなと、思っています。
・種蒔き
・入り口への誘い
・敷居を跨いでくれた方への誘い
・ディープな世界への誘い
こういう広め方が出来たら、理想ですね。
全ての能楽師、全ての日本の伝統芸能伝承者の力を結集して!
そして、日本では残念ながら、「文化芸術」の力が軽んぜられているように思います。
その意味では、洋楽含めた全ての文化芸術の伝承者の力を結集して!
今こそ、皆の力を合わせて、頑張りましょう!!
能楽研究家 朝原広基さんのFacebook
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