第12回 山井綱雄之會 まで、あと1か月となりました!!
金春流 金剛流による能「二人静」。
昨日、金剛流豊嶋晃嗣さんと、最後の稽古と打ち合わせ。
擦り合わせと打ち合わせと実地の稽古を通して、形は固まりました。
やはり、我が流派と最も近い金剛流さん。
勿論違うところもありますが、似ています。
そして、違うところは、「違う」ということを逆手にとって、表現します。
いわゆる、「立合」(たちあい:競演)と違って、同じ方向を向いて、同じテーマを話し合い、どう相応しいかを議論しました。
時には合わせ、時にはどちらかの伝来に寄りそい、時には全く相反する。
ツレの菜摘の女は、生身の人間。
シテの静御前の幽霊は、勿論、幽霊。
その違いにも、目を向けました。
今回は、廻りは全て、金春流。
豊嶋晃嗣さんにとっては、完全アウェーです(笑)。
12/3土曜 京都 金剛能楽堂 豊嶋晃嗣能の会
では、役を入れ替えて、私が完全アウェーです(笑)。
豊嶋晃嗣さんは、「いや~、今から緊張します~!」とのこと(笑)。
ただの異流派の共演ではなく、「二人静」という作品に、それぞれの伝来に照らし合わせながら、どこまで作品として表現出来るか?を考えました。
私もそれなりにお蔭様にて色々な経験を積ませて頂いてきました。また、豊嶋晃嗣さんも、様々な経験と活躍をされてきました。
そういうことが、今回、お互いに議論する中でとても役に立っています。
始めてご覧になられる方にも、楽しんで頂けるように、また、能をご覧になられている方にも、おおこんなやり方があったのか!と言って頂けるように頑張っております!
内容的には、相当細かく打ち合わせ・議論を重ねました。
手前味噌ですか、晃嗣さんと私は、これは面白い、いいんじゃないかと、手応えを感じています!
異流共演の新しい可能性を提示します。
チケット、絶賛発売中です!!
どうぞ宜しくお願い致します!
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能楽金春流
第十二回 山井綱雄之會
平成29年9月2日(土)13時開演
国立能楽堂
渋谷区千駄ヶ谷4-18-1
JR千駄ヶ谷駅 都営地下鉄国立競技場駅下車徒歩5分
金剛流豊嶋晃嗣師と相舞の能「二人静」にて前代未聞の異流競演
長男・綱大(こうた:13歳)、初のシテ(主役)デビュー!
能「二人静」
シテ(静ノ霊) 山井綱雄
ツレ(菜摘女) 豊嶋晃嗣(金剛流能楽師)
狂言「狐塚-小唄入-」
シテ(太郎冠者)大藏吉次郎
能 猩々
シテ(猩々) 山井綱大
(終演予定 16:30)
SS席(正面中央)10,000円
S席(正面右端)8,000円
A席(脇正面・中正面正面寄り)7,000円
B席(脇正面橋掛り寄り・中正面脇正寄り)
6,000円
B席学生(25歳以下)3,000円
お申し込みお問合せ
綱雄の会 メールtsunaofc@yahoo.co.jp
TEL 070-6526-0270(平日10~18時)
山井綱雄公式サイト yamaitsunao.com
ご挨拶
能「二人静」は本来、シテとツレがピッタリと合わせる「相舞」をするのが見どころでありますが、それを敢えて異なる流派の方と致すことを思い付きました。
豊嶋さんは金剛流の本拠地京都を中心に、その代表する能楽師として活躍されています。そして金剛流は古来より我が金春流と最も近い流儀とされ、それぞれの流儀の伝来を大切にしつつ、新しい可能性にも挑戦させて頂きます。
「相舞をする「二人静」を異流派でどのように舞うのか??」。多くの方の疑問とご期待には、舞台の上にてお応え致したく存じます。
また、私の長男・綱大(こうた:中学二年生)が初シテを勤めさせて頂きます。
能楽の未来を賭けた熱き挑戦、是非見届けにお越し下さいませ。
金春流能楽師
山井 綱雄