11/6金曜日 第15回記念 山井綱雄之會、17:30開演 国立能楽堂
いよいよ、近づいて来ました。
先日10/29に、国立能楽堂にて「申し合わせ」(唯一の通しリハーサル)を行いました。
恐らく史上初かと思われる、常設能楽堂での時宗総本山 遊行寺僧侶による『踊り念仏』の勤行。
空也上人、そして時宗開祖 一遍上人より脈々と時宗に伝来されてきた、本物の『踊り念仏』。
私の廻りの方々でも、『踊り念仏』というワードを知ってはいても、実際に本物を観た(聴いた)方は皆無です。
一遍上人からは約750年、空也上人からは約1,000年伝来してきた、『踊り念仏』。
(時宗の僧侶の中でも、特別な修行をした者でしか、勤めることが出来ないそうです。今回は総本山遊行寺から「精鋭部隊」がお越し下さいます。)
先日の申し合わせでは、当日お勤め頂きます時宗僧侶の方々が実際に国立能楽堂におみえになり、能舞台で念入りにリハーサルを重ねて下さいました。
実は、お恥ずかしながら、遊行寺に隣接する藤嶺藤沢高校出身者にも関わらず、私も『踊り念仏』を拝見したことがありません、、、
リハーサルの様子を端から拝見していたのですが、摺り足のような足使い、そして念仏がまるで謡曲のようで、能との繋がりを強く実感しました。
今回の取り纏めをして下さる大朏心山さまの音頭で、若い僧侶の皆様も熱心に舞台上で打ち合わせをされている姿を拝見すると、こうして時宗にも伝来が続いていくのかと、シンパシーというか感動を覚えます。
そして大朏さま始め、皆様、キチッとしておられる。そして、とても謙虚。
名前も無いような貧しい人々を多く救ってきた、一遍上人から続く時宗の伝統が、今も活きていることを実感しました。
そして、今回、特別にご披露頂く『踊り念仏』。
その後に、休憩を挟まずに、引き続いて、能「誓願寺」を連続上演します。
とても有り難く思うと共に、能「誓願寺」のシテを勤めさせて頂く者としては、大変に身の引き締まる想いが改めてしたのでした。
今だからこそ、一人でも多くの皆様にご覧頂きたいです。
チケット、 まだあります!!
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令和2年度(第75回)文化庁芸術祭参加公演
第15回記念 山井綱雄之會
時宗総本山・清浄光寺(遊行寺)の特別協力を得て、「躍踊(ゆやく)念仏」(踊り念仏)を、全国より集結する時宗僧侶により特別に披露。
一遍上人と菩薩の化身である和泉式部との出会いを描いた能「誓願寺」を同時上演。
700年間伝来の「躍踊念仏」と、「信仰の芸能」「祈りの芸能」として650年間伝来の能楽(能・狂言)双方に伝わる古来の「日本の真の心」を体現。
世阿弥等の「阿弥」号のルーツといわれる時宗、そして能楽は、古来より疫病・戦乱など数々の苦難の際に人々の救いとなり祈りを捧げてきた。
今、まさにコロナ禍に捧げる鎮魂の祈りの舞台である。
<日時>
2020年 令和2年 11月6日(金) 17:30開演
於:国立能楽堂
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-18-1
中央・総武線 千駄ヶ谷駅下車 徒歩約5分
大江戸線 国立競技場駅下車 A4出口から 徒歩5分 副都心線 北参道駅下車 出口1から 徒歩7分
番組
■ご挨拶と本日の内容について
ナビゲーター 山井綱雄
■狂言 名取川
シテ(出家) 善竹十郎
アド(何某)善竹大二郎
名取川あらすじ
比叡山で受戒して法名を得た僧が、故郷への帰り道に川を渡ろうとしたところ川中で転び両袖に書きつけた法名も消えてしまい...
(四月三十日に逝去された善竹富太郎師を追悼させて頂きます)
~休憩 ~
■時宗 踊躍(ゆやく)念仏
導師 神田普照 東京都八王子市 超関寺
御番頭 大朏心山 静岡県静岡市 長善寺
相番 長澤昌幸 滋賀県大津市 長安寺
調声 林 陽善 神奈川県鎌倉市 来迎寺
一番 髙木灌照 栃木県宇都宮市 應願寺
二番 桑原聰善 栃木県小山市 現聲寺
助一 柴山拓也 静岡県沼津市 西念寺
助二 石田晃音 神奈川県藤沢市 遊行寺
助三 木本 仁 静岡県富士市 泰徳寺
踊躍念仏 (踊り念仏)
平安時代に空也上人が創始し、鎌倉時代に一遍上人が流布。念仏を唱えながら鉦や太鼓などを叩きながら踊る。時宗開祖・一遍上人は、「踊り念仏」とお札を配る賦算で全国を遊行し、民衆を極楽浄土へと導いた。踊り念仏は、「南無阿弥陀仏」を称えながら踊ることによって、全ての人が阿弥陀仏に救われ、その喜びのあまり自然に体が踊り出したことに由来。その後の能楽や歌舞伎にも大きな影響を与え、盆踊りの起源ともされる 。
■能 誓願寺
シテ(前/里の女 後/和泉式部の霊) 山井綱雄
ワキ(一遍上人) 殿田謙吉
ワキツレ(僧侶) 大日方寛
ワキツレ(僧侶) 則久英志
アイ(所の者) 善竹大二郎
笛 竹市 学
小鼓 田邊恭資
大鼓 安福光雄
太鼓 林雄一郎
後見 金春憲和 横山紳一
地謡 本田布由樹 高橋 忍
井上貴覚 本田光洋
本田芳樹 金春安明
中村昌弘 辻井八郎
誓願寺あらすじ
一遍上人が「南無阿弥陀仏決定往生六十万人」の札を人々に配る。上人は「〝南無阿弥陀仏〟と唱えればあまねく一切が往生できる」と説く。すると芳香ただよい花が降り、歌舞の菩薩となった和泉式部が現れ、誓願寺の縁起を語る。そして、念仏の功徳と一遍上人を称える舞を舞い、現れた阿弥陀如来と二十五菩薩と共に一遍自筆の額に合掌礼拝するのであった。
21時 終演予定
<入場料>(全席指定)
綱雄の会先行受付 7月27日(月)~
一般発売日 8月3日(月)~
SS席●12,000円 S席●10,000円
A席●9,000円 B席●7,000円
学生席B席●3,000円
<チケット取扱い・お問合せ>
山井綱雄事務所
Tel 070-6526-0270 (受付時間 平日10:00~18:00)
Mail:info@tsunao.net